とある社会人Tの趣味活動日記

タイトル通りとある社会人Tが自身の趣味活動(主に読書)についてつらつらと書いていく日記です。

2023年3月 読書記録

3月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3835
ナイス数:136

人形たちの夢〈前篇〉 (電撃文庫)人形たちの夢〈前篇〉 (電撃文庫)感想
政治体制が不安定な国で巻き起こる一人の少女を巡る物語。感想は後編でまとめて記載。
読了日:03月31日 著者:水鏡 希人
時かけラジオ ~鎌倉なみおとFMの奇跡~ (メディアワークス文庫)時かけラジオ ~鎌倉なみおとFMの奇跡~ (メディアワークス文庫)感想
そのラジオ番組は23時に流れる。ラジオパーソナリティーは1985年を生きるDJトッシー。リスナーは悩める令和を生きる人々。時をかけた人々が前へ進むための温かいSF作品。親友同士の結婚を素直に祝えず思いつめる女性。母の再婚相手との関係に悩む少年。長く連れ添った妻の行動に愕然とする男性。三者三様な物語と悩み相談によってリスナーが前に進む。そして、DJトッシーも成長していく様は、明日も頑張ろうと思える素敵な内容でした。
読了日:03月23日 著者:成田 名璃子
電気じかけのクジラは歌う (講談社文庫)電気じかけのクジラは歌う (講談社文庫)感想
現代よりも発達した人工知能によって、作曲家という仕事が無くなりつつある近未来で起きた天才作曲家・名塚の自殺。そこに隠された謎に迫る近未来ミステリー。天才と凡人。そして、高度なAIと人間。謎を解き明かす過程で垣間見える『創作』との向き合い方やクリエイターとしての矜持や渇望、妬みなどの複雑な感情は読みごたえがあって面白かったです。また、ミステリー面でも謎が謎を呼ぶ展開となっており、どんどん引き込まれました。
読了日:03月22日 著者:逸木 裕
戦場の希望の図書館: 瓦礫から取り出した本で図書館を作った人々 (創元ライブラリ L ミ 1-1)戦場の希望の図書館: 瓦礫から取り出した本で図書館を作った人々 (創元ライブラリ L ミ 1-1)感想
アサド政権によって封鎖されたシリアの町ダラヤ。平穏とは程遠い環境下で、本に希望を見出した人々の生活を描くノンフィクション。活力と希望を与えることができる本。瓦礫の中から拾いあげた本で密かに作り上げた図書館はまさに希望の図書館。様々な本を自由に読める環境が、どれだけ平和で素晴らしいのかを思い出させてくれる本でした。
読了日:03月19日 著者:デルフィーヌ・ミヌーイ
勇者症候群 (電撃文庫)勇者症候群 (電撃文庫)感想
夢見る少年少女は理不尽にも《勇者》という怪物へと変貌し人々を襲う。その異形と戦うことができるのは少年少女のみ。残酷な運命を迎えた《勇者》に立ち向かう少年少女の熱い物語。《勇者》に立ち向かえる精鋭部隊『カローン』。その隊長あるアズマと、そこへ異動してきたカグヤの中心に描かれる主要メンバーたちの交流や、過酷で切ない対《勇者》戦での緊迫感や絶望感がひしひしと伝わってきて面白かったです。終わりが見えない戦いの中、少年少女たちはこの脅威にどう立ち向かっていくのか。8月には2巻が出るようなので続きが楽しみです。
読了日:03月19日 著者:彩月 レイ
VTuberのエンディング、買い取ります。 (ファンタジア文庫)VTuberのエンディング、買い取ります。 (ファンタジア文庫)感想
VTuverにとっての死ともいえる引退直前を中心に描かれるファンと配信者の切なくも熱く温かい物語。ファンにとって人生の支えともいえる『推し』。2次元世界に受肉した存在とはいえ、中の人は現実を生きる生身の人間。運営の嫌がらせや炎上によって必ずしも綺麗な最期を迎えられるとは限らない。『最推し』の悲惨な最期を経験した主人公なりの”VTuver”と”ファン”に対するスタンスや炎上渦中でも途切れないファンと配信者の温かい絆など全体的に面白かったです。
読了日:03月19日 著者:朝依 しると
アオハルデビル (電撃文庫)アオハルデビル (電撃文庫)感想
在原有葉は闇夜の中で燃え上がる美少女・伊藤衣緒花の姿を目撃する。その現象が願いに呼応する悪魔によるものだと察した有葉は、悪魔を祓うために彼女と行動を共にすることになる。願いと悪魔をめぐる青春物語、1巻。モデル業界という勝負の世界で、自分が信じた道をひたむきに進んできた衣緒花。強い心を持っているように見えてもそこは人間。悩むこともあれば、誰かに助けを求めたいときもある。その繊細な心境や、自身を燃やす炎となって現れた切実な願いを追いかける中で描かれる青春模様がとてもよかったです。2巻も楽しみです。
読了日:03月17日 著者:池田 明季哉
EVE ー世界の終わりの青い花ー (HJ文庫 さ 10-01-01)EVE ー世界の終わりの青い花ー (HJ文庫 さ 10-01-01)感想
未来を計算する方程式として生み出された少女・イブの運命をめぐる遭難した宇宙船での物語。視点の切り替わりや設定の詰め込み具合いの多さなど気になる展もありましたが、緊迫感が伝わる宇宙船パートやその裏で動くイブをめぐる各人の行動。これらの主軸となる2つの物語が群像劇として描かれていて面白かったです。
読了日:03月13日 著者:佐原一可
VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた6 (ファンタジア文庫)VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた6 (ファンタジア文庫)感想
淡雪が伝説的なVtuer『星乃マナ』の卒業配信に招待される。個性的なライバー達が織りなすVtuberコメディ、第6弾。この作品らしからぬ淡雪のシリアスパート。それが、いつものカオス展開に違う光を当てつつ、ライブオンという箱が淡雪にとってどういう存在かを確認することができました。次巻ではどのような狂個性メンバーが5期生として登場し、どのように淡雪ら先輩ライバーたちと絡んでいくのか。次回も楽しみです。
読了日:03月12日 著者:七斗 七
VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた5 (ファンタジア文庫)VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた5 (ファンタジア文庫)感想
淡雪の同期のライバー祭屋光がピンチに陥る。個性的なライバー達が織りなすVtuberコメディ、第5弾。ライブオンメンバー11人全員そろっての人狼ゲームや淡雪の無自覚なやらかしはライブオンのカオスっぷりが今回もまた面白かったです。また、このカオスっぷりがあるからこその温かみのある話がより際立つというぶいでんらしさもあって良かったです。カオスさがだんだんと増していく中、次巻はどうなっていくのか。続きが楽しみです。
読了日:03月12日 著者:七斗 七
黒の召喚士 18 歪なる愛 (オーバーラップ文庫)黒の召喚士 18 歪なる愛 (オーバーラップ文庫)感想
新たな脅威が動き出す。爽快バトルファンジー、第18幕。いよいよ我らが主人公ケルヴィンが出場する対抗戦最終試合の内容や対抗戦終了後の新たな脅威の登場に戦闘など密度が濃い内容で面白かったです。新たな脅威も中々に個性が濃いので、これからの展開が楽しみです。
読了日:03月06日 著者:迷井豆腐
黒の召喚士 16 迷宮国の冒険者 (オーバーラップ文庫)黒の召喚士 16 迷宮国の冒険者 (オーバーラップ文庫)感想
第一部が終わり、第二部が始まる。爽快バトルファンジー、第16幕。愛妹リオンと愛娘クロメルは学園都市ルミエストへ、そしてケルヴィン一行は西大陸へ。今回は第二部の出だしということもあり、新たな脅威は見えてきませんが、それぞれの舞台で起こるであろう出会いと事件がどういう展開を見せていくのか続きが楽しみです。
読了日:03月06日 著者:迷井豆腐

読書メーター

完結マンガ紹介 その4:DAYS

作品:DAYS

DAYS(1) 安田 剛士(著/文) - 講談社 DAYS~fragment~ 安田 剛士(著/文) - 講談社

 

巻数:

 単行本:42巻

 短編集:1巻 ( DAYS ~fragment~ )

 

こんな物語:

高校サッカーの名門・聖蹟高校サッカー部へ入部した柄本つくし。内気で運動神経のない彼がひたむきに努力しながら仲間たちとともに全国優勝を目指す名門サッカー部の青春スポーツ物語。

 

個人的に好きなポイント:

  • つくしの成長

サッカーど素人のつくしが精神的にも技術的にも成長していき、サッカー部の仲間たちや他校の選手から一目置かれるように過程に目が離せませんでした。

  • 選手それぞれの物語

 試合の中で描かれる敵味方それぞれのサッカー人生やサッカーにかける熱い想いがビシバシと伝わってきて物語に引き込まれました。

 

最後に:

掲載誌は異なりますが、『友情・努力・勝利』を最後まで描いた熱いスポーツ漫画。アニメでは途中までしか放送されていませんが、個人的にはいつか続きを放送してほしいものです。個人的にとても面白い漫画だと思うのでまだ読んだことがない人は是非読んでみてください。

完結マンガ紹介 その3:星屑家族(ネタバレ注意)

作品:星屑家族 ( 上巻・下巻 )

星屑家族 上 幌山 あき(著/文) - KADOKAWA 星屑家族 下 幌山 あき(著/文) - KADOKAWA

 

巻数:

 2巻(上・下巻)

 

こんな物語:

「扶養審査官」であるヒカルが一組の夫婦と出会って、一つの家族の形を見つめながら自身の在り方についても考える物語

 

個人的に好きなポイント:

  • ヒカリの感情の変化

最初はロボットのように職務を淡々とこなすヒカリが、陽河夫妻との交流や過去との邂逅を通じて人間らしさを獲得していく。そして迎えた優しさと希望にあふれたラストに感動しました。

  • 陽河夫妻

大喜とチサ。審査官としてやってきたヒカリを温かく迎え入れる二人だが、お互い子供時代に家族の在り方に鬱屈した思いがあるからこそその温かさが響き、二人が抱く不安がよりはっきりと感じ取られる物語でした。

 

最後に:

扶養審査官に認可されなければ不良品のレッテルを張られる歪な世界。その歪な世界の中で描かれる一組の夫妻と歪な子供とのやり取りに心温まる良い作品でした。2巻で完結する短い作品なので、読んだことがない人は是非読んでみてください。

完結マンガ紹介 その2:SOUL CATCHER(S)

作品:SOUL CATCHER(S)

SOUL CATCHER(S) 1 神海 英雄(著/文) - 集英社

 

巻数:

 単行本16巻

 

こんな物語:

他人の心が見えてしまう少年・神峰翔太。彼は天才サックス奏者・刻阪響との出会ったことで指揮者志望として吹奏楽部へ入部し、部員たちが抱える問題を解決していく青春物語

 

個人的に好きなポイント:

  • 演奏描写

翔太の得意能力を活かした心理描写やバトル描写など吹奏楽マンガとは思えない演奏描写に目が惹きつけられました。

  • 熱い展開

全国大会金賞を目指す他校の強力な吹奏楽部の強豪奏者たちとの魂のぶつかり合いや奏者たちの挫折からの再起などの熱い展開に惹き込まれました。

 

最後に:

来年2024年には連載終了から20年を迎える『SOUL CATCHER(S)』。今もたびたび読み返したくなるくらい面白いマンガなのでまだ読んだことがない方は是非読んでみてください。

完結マンガ紹介 その1:金色のガッシュ!!

作品:金色のガッシュ!!

 

巻数:

単行本:33巻

文庫版、完全版:16巻

 

どんな物語:

周囲になじめなかった高峰清磨と魔界では落ちこぼれと言われていたガッシュ・ベルが互いに成長しながら魔界の王を目指す物語

 

世界観:

魔界に住まう100名の魔物の子供たちが人間界(地球)に住まう人間と組んで魔界の王の座をかけて戦う世界。敗北条件は魔本という戦うために必要な本を燃やされること。魔本を燃やされた魔物の子供は魔界に帰ってしまう。

 

個人的に好きなポイント:

  • 魔物の子供とパートナーの絆

魔界の王を目指して共に力を合わせて戦う魔物の子供とパートナーである人間。中が良好なコンビの息の合ったコンビネーションはもちろん、出会った当初は反りが合わないコンビや物語登場時に特別仲が良好に見えないコンビでも別れ際には確かな絆を感じさせる演出には感動させられっぱなしでした。

清麿とガッシュだけでなくライバルたちも過酷な戦いの中でこれまでの殻を破り、心身ともに大きく成長して自らの信念を貫き通す姿や新たな一歩を踏み出す姿に目が離せませんでした。

 

最後に:

2022年3月からは『金色のガッシュ!!2』という魔界を襲った正体不明の存在との戦いを描いた続編が始まりました。魔界の王の座を巡る戦いを乗り越えたガッシュたちがこの脅威にどう立ち向かっていくのか。連載終了から15年経って始まった新たな物語にも目が離せません。とても面白い作品なのでまだ読んだことがない方は絵日読んでみてください。